昨夜、気になることがあって、友人に電話で話をしてい
た。インターネット電話だと、1時間話をしていても電話
代は168円しかかからない。京都と江戸で話をしていて
もだが、便利になったものだ。携帯電話は24時間、手元
に置いておくことが出来る。それだけ情報が迅速に伝わる
だけでなく、メールなどは一瞬にしてかなり多くの人々に
届けることが出来る。
日本聖公会京都教区の事件は、一般紙では大きく取り上
げられたことはないようだが、インターネット上にはかな
り多くの情報がアップロードされている。最近は特に、性
的虐待の加害者であるH司祭に、700万という高額の退
職金が支払われ、それが請求されていた慰謝料と裁判費用
の合計金額に近い数字だということが明らかにされてしまっ
ている。しかも、この退職金の支給を決定したS幼稚園の
理事会記録に疑問点もあるらしい。それだけではない。こ
の園長退職金の決定をした時点の理事長は、園長も兼務し
ているH司祭自身だった。そして、退職金支給が決定され
たとされる理事会が開催されたのは、高等裁判所の判決が
言い渡される前の月だったという。判決言い渡し日を明ら
かに理事長兼園長であったH司祭は知っていたと考えられ
るから、退職金支給の目的がどこにあったかは歴然として
いる。しかも、この高等裁判所での控訴審は、女児に対す
る長年の性的虐待行為の慰謝料請求だった。聞くところに
よると、理事会のほとんどのメンバーは、地裁でのH司祭
の勝訴は知っていたが、控訴審が行われていることを知ら
されていなかったとされている。
控訴審判決がどのようなものになるかの予測を、理事長
であるH司祭は弁護士から聞かされていたことは間違いな
いと思われるので、理事長としてH司祭は、園長を兼務し
ている自分自身に退職金を支給することを提案し、それが
理事会によって承認されたという。そして、この理事会の
メンバーの中には、日本聖公会京都教区のK主教が含まれ
ている。高等裁判所での判決言い渡しの翌日付けで、H司
祭を京都教区内の他の教会に転任させることを決定してい
たのだが、このK主教が2005年3月30日の高等裁判
所の判決がどのようなものになるかという予測を知らなかっ
たとは到底考えられないし、H司祭がS幼稚園を辞任する
する3月31日という日付も、転任命令を出したのはK主
教自身であるのだから、当然知っていた。
ここまで明らかになれば、H司祭とK主教が何を考えて
いたかがはっきりとしてくる。そして、どうやって慰謝料
と裁判費用を捻出しようとしたかも歴然としている。これ
だけのことをしていながら、K主教はどこまでその罪責感
を持っているか。H司祭は、自らの過ちをどれだけ悔いて
いるか。日本聖公会の主教会は、真剣に調査し、このこと
に関して冷静な判断をされるべきであろう。そして、日本
聖公会の他の聖職者達は、日本聖公会の教会に集う信者さ
ん方のために、事実を正確に伝え、いままでの沈黙を改悛
し、神の赦しを祈り求めるべきであろう。