日本聖公会が裏で動き始めた。「抵抗勢力」を沈黙させるのが
狙いなのだろう。それも、実に卑劣な手段を用いてのことだ。問
題になりそうな発言をしそうな司祭を消し始めている。中には、
「審判廷」という言葉さえ使っているという情報が今日の集まり
で囁かれていた。
一人は、某教区の司祭だが、「希望により」転勤だそうだが、
それが本当の理由かどうかは、確認できていない。日本聖公会の
各教区の中にもしっかりいた正義感を持っている司祭や執事がい
るが、彼らが一番危ない。何も発言していないにも関わらず彼ら
を排除しようとする輩がいることも事実だ。
あまりにも愚かとしかいいようがないのだが、目の前の火の粉
を振り払うために遮二無二なって悪あがきを始めている。それも
外には絶対に漏れないような形でだ。拙者が知ったのは偶然だっ
た。屯所から御所へ行く道すがら、守護職様の御家中の者に会っ
た。京都藩のことで声を発しそうな者達を京から追放しようとい
う動きがあるらしい。
不穏な動きが、日本中で起こりはじめている。確かに、中には
理由の判らない造反で、藩を出ざるを得ないのもいるらしいが、
彼らとて、いざとなれば何をしでかすか判らない。各藩は鵜の目
鷹の目で聖職を監視し、同時に教区会で発言しそうな教会委員を
監視し始めている。各々方は、それぞれに与えられている任務を
滞りなく進めて下され。特に原田の監視は昼夜にわたり、確実に
行うべく、よろしくお頼み申す。