宮嶋は宗教法人と学校法人の相異を知っているのか？

　学校法人の監事は理事会に対してその議事録を提出させる

ことの出来る権利が法律によって保証されている。宗教法人

には監事はいない。代表役員と責任役員がいるだけだ。そし

て、この責任役員については、登記しておかなければならな

いが、日本聖公会の教会委員のように内部規則で定められて

いる役員に関しては、登記の必要はない。

　ところが、学校法人は文部省の管轄下にあり、実際の管理

指導は、各都道府県が行っている。たとえその幼稚園が、か

つては宗教法人立の幼稚園であったとしても、学校法人になっ

てしまえば、都道府県の指導を受け入れなければならなくな

る。だから、教会付属の幼稚園であえて学校法人にならなかっ

たところがあるのだが、日本聖公会の教会付属幼稚園の多く

は学校法人化してしまった。あの時の管区総会が荒れたとい

う話を聞いたことがあるが、あのころはまだ宮嶋は司祭になっ

ていなかったのだろうか。

　１９８０年頃だったからな。しかし、学校法人の理事長で

ある以上、法律を守る義務が課せられている。監事を信じら

れないからと言って、理事会の議事録提出を拒むことは出来

ないのを知らないのか。議事録は幼稚園の事務所にきちんと

保管されているはずだから、それを開示すればいいだけのこ

とだ。そして監事は、関連法規に則って学校法人の運営が正

常に行われているかどうかを判断するのが仕事だ。最近は、

文科省が法律をかなり厳密に考えるようになって、様々な通

達を各都道府県に出しているようだから、理事長である宮嶋

はそれをきちんと認識している必要がある。

　一つだけ、重要なことを教えておこう。宗教法人の代表役

員であっても、学校法人の理事長であっても、法律に規定さ

れていることはすべて守らなければならないのだ。法律違反

があれば、それなりの指導を受けることがあるし、最悪の場

合は当該法人の解散だ。宗教法人はかなり込み入った議論が

存在するが、学校法人の場合は至極判りやすい。法律に記さ

れているとおりに、都道府県の監督の下で運営されなければ

ならない。早く理事会の議事録を監事に提出しておいた方が

いい。それによって、監事が理事会議事録を精査していなけ

れば理事長がその責任を問われる。これは宗教法人とはまっ

たく関係がない。